オーナーシップの重要性とその高め方|主体的な行動と成長を促進する「自分事」としての意識づけ

オーナーシップは単なる責任感ではなく、仕事に対して主体的に関与し、自分事として捉えることが重要です。この記事では、オーナーシップを高めるための具体的な要素と実践的な対策法を紹介します。仕事の目的を明確にし、自己効力感を高める方法で、主体的な行動を促進し、成長を加速させましょう。

· 人材育成・社員教育,主体性・責任感,モチベーション,エンゲージメント,リーダーシップ・指導力

オーナーシップとは、物事に対して責任を持ち、自らの意志でそれを進める姿勢を指します。仕事やプロジェクトにおいても、単に指示されたことを行うだけでなく、自分がその仕事の成功や失敗に関わると感じる「当事者意識」を持っているか持っていないかで、行動力や主体性、問題解決能力、さらには成果の質やチームのパフォーマンスにも影響します。また、当事者意識があったとしても「自分事」として捉えやすいことと、捉えにくいことがあり、その結果、「やらされている感」やモチベーションの低下に繋がることも考えられます。

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オーナーシップを遠ざける要素

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困難に直面した際「どうやったらその困難を乗り越えられるか」ではなく、失敗した時を恐れ責任を回避することばかり考えてしまう思考は、主体的に問題解決や意思決定に取り組むオーナーシップから遠ざかってしまいます。

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オーナーシップとは逆の思考

・他責:自分の仕事ではない、上司が悪い、制度が悪い、誰かが何とかするだろう

・責任回避:自分のやることはやった、知らなかった、仕方がなかった

・諦念:自分には届かない難題、自分ではどうしようもない、わからないので何もしない

・自己防御:面倒なことは見て見ぬふり、落ち度がないことや言い訳ばかり考える

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オーナーシップを持って行動するためには、向き合うことから逃げ出してしまうマイナス思考ではなく、どのような困難や挑戦でも自身の成長につながると捉えることや、変化を受け入れ楽しむためのプラス思考がポイントとなります。また、自分の仕事の領域を自ら限定してしまうのではなく、仕事の幅を広げることは、新たな経験やスキルを獲得するチャンスだと思うことができれば、他人任せではなく、自分事と捉える主体的なオーナーシップへ変化していくのです。

出典:株式会社インソース「オーナーシップ(当事者意識)~率先性・使命感・熱意と継続できる粘り強さ」

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オーナーシップを高める要素と対策法

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仕事をする上での「オーナーシップ」とは、与えられたタスクやプロジェクトに対して、自分自身が責任を持ち、積極的に関与する姿勢を意味し、課題や目標を「自分事」として捉え、問題解決や意思決定に主体的に取り組める状態です。

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●オーナーシップの要素

・責任感: 自分の仕事や結果に対して責任を持ち、ミスがあれば修正する姿勢

・主体性: 指示を待たず、自ら進んで問題解決や意思決定を行う

・コミットメント: チームやプロジェクトの成功に対し強い意志を持ち最後までやり遂げる

・改善志向: 継続的に業務改善を目指し、プロセスや成果をより良くするための工夫をする

●オーナーシップを高めるための対策法

・目標の明確化: 自分の役割や目標を具体的に理解し、仕事の意義や必要性を把握する

・フィードバックの活用: 定期的にフィードバックを受取り、自分の進捗や改善点を確認する

・意思決定へ参加: 意思決定プロセスに積極的に関与し、自分の意見やアイデアを反映させる

・スキル向上: 必要なスキルや知識を学び、より高いパフォーマンスを発揮できるようにする

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役割や目標が不明確では、どう責任を持ち、どう主体性を持って取り組めばよいのかわかりません。また、なぜ今の仕事をしているのか、今の自分はどのような状態で、何のために働き、成功すればどうなれるのか、この軸が無い状態で自分事に捉えてオーナーシップを発揮することは難しいのではないでしょうか。まずは、本人が必要性を感じなければ始まりません。

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「自分事」として捉えるためには

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「自分事」として捉えるかどうかは、その仕事の目的が自分にとってどれだけ明確で本質的に感じられるかに依存します。目的が明確で、自分の価値観に合う仕事は「やらされている感」が薄くなり、逆に、目的が曖昧な仕事は「やらされている感」が強まり、当事者意識を持つことが難しくなります。

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●自分事と捉えやすい状態

目的が明確で、自分の価値観やキャリア目標に一致していると、自分の役割や貢献がはっきり見えます。意思決定の裁量があることで責任感が生まれ、結果に対する当事者意識が高まります。さらに、自分の行動が成果として現れやすい場合、達成感が動機付けになります。

●自分事と捉えにくい状態

目的や期待が不明確だと、自分の役割が曖昧になり、責任感や興味が低下します。単調な作業や個人の貢献が認識されにくい場合、自己効力感が低くなりがちです。また、関与が限定されていると、自分の貢献が見えにくくなり、他人事のように感じることがあります。

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オーナーシップを持つためには、職場での自己効力感が重要です。自分が役に立ち、やりがいを持って仕事に取り組めていると感じることで、自分の存在意義を実感できます。やりがいを感じるには、自分が目指すビジョンを理解することが必要です。成果が見えにくい職種であっても、目標や期待、役割は全ての職種や職位に存在します。会社と社員の目指す姿を相互に理解し、その一致点と課題をはっきりさせることで、「何をやるべきか」「何を学ぶべきか」「何をやりたいのか」が見えてきます。これがオーナーシップの育成につながるでしょう。